私たちが使う家庭用マスクには布製のものや、不織布のものなどがありますが、医療用マスクであるサージカルマスクといえば、ほとんど不織布サージカルマスクですね。工業・産業用マスクは防塵マスクなどでDS2マスク、N95マスクなどがあります。
マスクも色々ありますが、そこで今回、不織布サージカルマスクは何で出来ているかについて調べてみました。
不織布サージカルマスクは何で出来ている?
不織布は「ふしょくふ」と読み、織っていない布のことです。普通の布は、繊維を糸にしてそれを織っていますが、不織布は繊維を同じ方向にか、もしくは無作為に重ね合わせてシート状にしたものです。不織布とは通気性、吸水性、保湿性に優れています。沢山作ることが出来て価格も安く、切ったところからほつれることはありません。しかし織られた布と比べたら耐久性は低く、繰り返し使用することには向きません。
ここ数年コロナが流行り、ウイルス拡散防止に効果があるマスクの着用が求められ、マスクは不織布以外もウレタンや布などもありますが、厚生労働省の調査によると、一般マスクの中では不織布マスクが高い効果を発揮すると言われていて、不織布マスクの使用が推奨されています。
不織布の原料は、いろいろありますが、大きく分けると天然繊維と化学繊維に分けられます。
天然繊維
肌触りの良い仕上がりになりやすいのが特徴なのは綿で、ガーゼをはじめとして医療用品で使われています。木材や草などから取り出した繊維のパルプは、紙の原料としてはよく知られていますが不織布も作られています。
肌触りの良いフェルト、いわゆる羊毛も不織布の1種で、フェルトというのは羊毛の繊維などを湿らせてから圧力を加えて作るものです。
竹から不織布を作る場合は繊維を作り出す技術を使っています。
化学繊維
ポリエステルは不織布として使用される割合が非常に高い繊維です。ほかにも、ポリエチレンやポリプロピレンといったものからも不織布は作られています。
また、再生繊維のレーヨンでも不織布は作られています。
ナイロンで作られた不織布は、強度と耐久性を要求される用途で使用されていますが、原料が割高なので使用は限られています。
ビニロンでも不織布は作られています。
不織布はいろいろな原料で作られていることが分りましたが、中でもサージカルマスクによく使われているのはポリプロピレン製の不織布が多かったです。ほかにもPPスパンボンド製の不織布やメルトブローン不織布などがありました。
PPスパンボンド製の不織布というのは、ポリプロピレンスパンボンド製の不織布というもので、ナイロンやポリエステルと比べると比重が小さく嵩高性に優れて保温性も良好です。
軽く吸湿性がなく速乾性に優れています。またエンボス加工により、仕上がりはソフトで、耐久性に優れています。
メルトブローン不織布というのは不織布を作る工程が、溶融(メルト)した繊維を熱風で吹き付けて(ブローン)つくるというものです。
まとめ
いかがでしたか?今回、不織布サージカルマスクは何で出来ているかについて調べた結果
不織布サージカルマスクは不織布で出来ているマスクである。
不織布には天然繊維で作られたものと化学繊維で作られたものがある。
不織布は通気性や吸水性や保湿性などに優れていて、大量生産ができて安価であるので使い捨てのマスクには向いている。
ということが分かりました。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。